トルコ・イスタンブール旅行記 その③(金角湾クルージング、地下宮殿)

トルコ・イスタンブール旅行記 その③(金角湾クルージング、地下宮殿)

平成22年(2010年)8月15日~20日

(記録)令和5年(2023年)1月~2月

takachan

午後からはフリータイムとなる。こうした家族旅行の良さはフリータイムでゆっくりと行きたいところへ行けるところにもあるのだ、・・・ということで我々、今日は金角湾内のクルージングでイスタンブールを海から眺めてみよう、ということになった。

ムサ君に教えてもらった旧市街エミノニュ広場の先にある波止場から、金角湾内の観光船に乗り込む。出航-!さわやかな海風に当たりながら、流れていく市街の景色にカメラを向ける・・・。・・・

金角湾クルーズに出発

すれ違う観光船

観光船の最初の経由地、海峡をはさんだアジア側のウスキュダルというところに到着。・・・したのだ、が、どうも様子がおかしい?! アナウンスの声も、もとより何を言っているのかわからない・・・、が「全員降りてください」ということらしい。

なんと湾内周遊の観光船に乗ったつもりが、実はウスキュダルが終点の定期船に乗ってしまっていたのだ。観光船のダイヤがくるっていたのか、あるいはとなりに同じような船が並んでいたのに乗ってしまったのか?実はよく覚えていないのだが・・・。

 ウスキュダルが終点、ということで降りたのはいいものの さてどうしたらよいものか・・。船着き場のトルコ人の係員に、たどたどしい英語を使って窮状を訴えるもののまったく通じない! するとまわりにいた地元のトルコ人たちが集まりだし、寄ってたかって我々に「あ-だ、こ-だ」「あ-だ、こ-だ」トルコ語(らしい)で話しかけてくる。

我々を助けたいということのようなのだが・・。「分からない」と身振りで示すと、今度は、

「あ――だ、こ――だ――」とゆっくり話しかけてくる。しかし分からないものは、分からない!のだ。

ここは深く息を吸って、「落ち着けよ-」と思い直し、ムサ君の携帯に電話を掛けてみようと思いついた。「頼む、出てくれ-!」と祈る気持ちで発信する。・・・

「ムサです、どうなさいましたか?」・・・神の助け!とばかりに窮状を訴える。「それでは近くにいる中で、一番信用できそうな奴に電話を代わってもらえますか」ということで、港の係員のところへ行って身振り手振り付きで携帯を差し出す。・・・

結果、ムサ君による電話交渉で、ウスキュダル経由の別の観光船が来るのを待ってそれに振り替えをしてもらうこととなった。料金のほうも追加なし、となるようにムサ君が交渉をしてくれていたのだった。感謝!感謝!・・・

 

次の船が来るまで、波止場近くの広場で休憩。いろいろ声をかけてくれた地元の方たちにも、感謝です。なんて優しい人たちなんだろう、願わくば...何を言っているのかわからないのが残念ながら・・・。

次の観光船に乗船し、(なんとまた別の船に乗りそうになって、係員だったか乗客の方だったかがあわてて止めてくれる)ほっと一息。家内からは「もう、あなたは思いこむとドンドン行っちゃうんだから・・・」と呆れられる。出航して気が付いた。せっかく上陸したアジア側のウスキュダルだったのに、なんと写真を一枚も撮っていなかった!それだけ慌てていたという証拠でもあった。

ようやくゆったりとクルージング気分を味わえる! 対岸にはドルマバフチェ宮殿をはじめとした宮殿群・・・、ボスポラス大橋、・・・船上で美味しいチャイを味わいながらさわやかな風に吹かれる。美しい海とカモメの群れ。ここがかつてキリスト教徒とイスラム教徒が覇権を争った戦場だったのだ。

湾内観光船と、対岸のモスク

ドルマバフチェ宮殿

ボスポラス大橋

下船して今度はトラムに乗ろう、と駅を探すうち地下道から人ごみの中へ迷い込む。そこは有名なエジプシャンバザールの雑踏だった。マーケット巡りは後回しにして、改めて海沿いのトラムの停留所へ。チケットを苦労して購入し、乗車。

シルバーのカラーリングの新車のトラムは冷房が効いている、涼しい――!スルタンマホメット駅下車、アヤソフィアを横目に地下宮殿を目指す。地下宮殿、そこは歴史の迷宮。背中がゾクゾクする感覚が・・、冷たそうな地下水には鯉のむれ、ライトアップされた異空間。メビウスの逆さ首、涙目の柱。

地 下 宮 殿

逆さに押さえつけられたメビウスの首

涙目の柱

トラムでガラタ橋経由、地下ケーブルに乗り換えてカラキョイ駅。ここからふたたび今度はオールドスタイルの赤いトラムに乗車。イスティクラール通りを北上。チンチ-ン、というかジャンジャーンという音を鳴らしながら、レトロな路面電車にゆったりと揺られてゆく。

レトロな、赤いトラム(冷房なし)

冷房の効いた、新車のトラム

タクシム広場に到着。ミネラルウォーターと缶ビールを買い込んでホテルに戻る。いやあ実にエキサイティングなトリップでした!汗だくのからだに、先ずはビール!!美味い!

夕食には魚料理がいいな、とイスティクラル通りを散策がてら歩く。すごい人ごみだ。PAZARI通りに入り、元気のよいお兄さんにつかまってレストラン「As Sera」路上スタイルのオープンレストラン、というか路上には机があふれている! 

As Sera(路上のレストラン)

ムサ君おすすめのRAKIを頼む。キツイ酒だ!が、これがほんのり甘くて美味い!!シュリンプサラダの前菜に、メインはLabalik(スズキの塩釜焼き)。火のついた塩釜をくだく、ショー風のサーブ。美味しい!!・・・食後のチャイを楽しんでシェフ(*)に手を振って帰る。満足の夜。

Labalik(スズキの塩釜焼き)

LAKI(ピンボケ失礼)

*「指さし会話帳」を使い「この料理美味しい」と伝えたつもりが「この皿美しい」になっていて、シェフ大笑い(guzel=beautiful*)

 

つづく、次回その④(エジプシャンバザール、アヤソフィア