トルコ・イスタンブール旅行記 その④(エジプシャンバザール、アヤソフィア、グランドバザール)

2月6日に発生した大きな地震によりトルコ、シリアの両国にまたがって大きな被害が発生したとのこと、

被災者の方々はもとよりトルコ、シリア両国民の皆さまへ心よりお見舞いを申し上げます。

令和5年2月9日

 

トルコ・イスタンブール旅行記 その④(エジプシャンバザール、アヤソフィア、グランドバザール)

平成22年(2010年)8月15日~20日

(記録)令和5年(2023年)1月~2月

(追記)令和5年(2023年)5月

(追記2)令和5年(2023年)6月

takachan

(17日)今日はまずムサ君(昨日はたいへん有難うございました!)の案内でガラタ橋をわたる。下は青い海だ、橋を潜り抜けていく白い船々々・・・。釣り糸をたれる人びと。バケツの中の獲物はいかに?「ここで釣れない人はいないよ・・・(ムサ君通訳)」とのこと。

ガ ラ タ 橋(釣り糸をたれる人たち)
-対岸には、ガラタ塔- 

同  河岸の、レストラン
-対岸には、ブルーモスク-

橋の下の両岸には、朝の準備中のレストランが並ぶ。屋台で「サバ・サンド」発見!イスタンブール名物の一つがこの「サバ・サンド」なのだそう。ここでは食べなかったが、想像するに結構美味しそう・・・。

サバ・サンド用の、サバ塩焼き
(フランスパンに挟んでいただく)
-美味そう!-

ここから昨日迷い込んだエジプシャンバザールへ。ここは庶民の買い物スポットとのこと。さっそくお土産物を物色。青い目玉?のお守り(ナザールボンジュウというトルコのお守り🧿、ペンダントやキーホルダーetc)、美味しそうなお菓子類、ナツメヤシの実、トルココーヒーにアップルティー、大きなカラスミ。赤や青のガラスのロウソク立て、きれいな石鹸のかざりもの、・・・

「おまけには、笑顔付きだよ(ムサ君通訳)」とお店のお兄ちゃんたち。赤やグリーンのTシャツに、カラフルなショール類。これはキリがない・・・。

エジプシャンバザール
-ポーズをとってくれた、陽気なお兄ちゃん-

同 上 、土産物類

昼食は、オリエント急行始発駅構内のレストランで(1890年オープン)。ビールとdolma(ドルマ;トルコ風ピーマンの肉詰め)。視線の先からは、トルコ国有鉄道の列車が出発してゆく・・・。

オリエント急行始発駅の、構内レストラン

ここからはトラムに乗ってアヤソフィアへ向かう。アヤソフィアは、元々は東ローマ帝国ビザンティン帝国)時代に建てられたキリスト教正教会の大聖堂であった。オスマン帝国による「コンスタンティノープルの陥落」(1453年)の際に、その美しさに感激した21歳の若きスルタン、マホメット二世がその保存とモスクへの改装を命じたものである。

アヤソフィアの威容

塩野七生の同名の小説から引用してみる・・・・・。「スルタンは、それから徒歩で、大聖堂の内部に入っていった。あれほどいたギリシャ人はすべて連れ去られていて、数人の老いた僧が、片すみにちぢこまっているだけだった。一人のトルコ兵が、教会の大理石の敷石をはがそうとしているのを見たスルタンは、はじめて怒りの声をあげた。・・・・・さらに中に入ったマホメット二世は、壁面を埋める見事なモザイクの洪水を、愛でるかのようにしばらく眺めていたが、その後で大臣たちをふり返り、この教会をただちにモスクに改造するように、と言った。・・・」

漆喰の下から現れた、キリスト像
(デイシスのイコン)
(左 聖母マリア、中央 キリスト、右 洗礼者ヨハネ

「デイシス」とは「請願」の意。聖母マリアを通じてキリストへ「請願」するetc

偶像崇拝を禁ずるイスラム教のもとで、白い漆喰でおおわれていた壁面からは、年を経て剥がれた漆喰の下から、キリスト教のあざやかな金のモザイク画が姿をあらわした。

(追記)東ローマ帝国によるビザンチン美術は非常に優れたモザイク画を生んだ。その中でも最高峰に位置するものが、帝国の首都コンスタンティノープルアヤソフィアにあるキリストと皇帝コンスタンティノス9世夫妻を描いたモザイク画である。帝国の滅亡後もその影響はギリシャなどの正教会の諸国に伝わり、また東ローマ帝国を滅ぼしたオスマン帝国イスラム美術にも影響を及ぼしている。一方その後主として西ヨーロッパにおいて開花したルネッサンス美術では、かわってフレスコ画がその主流となっていく・・・。(NHK文化センター講座(2023.5.23)中世ヨーロッパの美術と建築;講師玉川大学小倉教授)

キリストと皇帝コンスタンティノス9世夫妻
-ネット検索-

ステンドグラス

西暦500年代創建のアヤソフィアと、1500年代のブルーモスクの間には約1000年の年代差がある。キリスト教のモザイク画と、イスラム教の花柄模様、アラビア文字による装飾。その二つの対比と、不思議な調和感、1500年の歴史の重み・・・。

(追記2)ビザンチン美術の傑作をこのようにイスタンブールアヤソフィアに観ることができるわけであるが、美術史的に言えばアヤソフィアより多くのビザンチン美術の作品群を見ることができる場所がイスタンブールの郊外に存在する。それはコーラ修道院(カーリエ・ジャーミー)である。イスタンブールの西北部にあるこのコーラ修道院は、場所が若干不便なこともあって通常の観光ルートになることは少ない。しかし残されている美術品は、モザイク画やフレスコ画の傑作ばかりで、その量もアヤソフィアのゆうに10倍はあろうかと思われる。もちろんリクエストすれば誰でも見学することができるので、興味のあるむきには是非訪れることをお勧めする。(NHK文化センター講座(2023.6.17)イスタンブール、諸芸術の迷宮;講師 美術史家塚本 博氏)

コーラ修道院(カーリエ・ジャーミー)
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モザイク画(子供のキリストを抱く聖母マリア
コーラ修道院
-ネット検索-

フレスコ画(キリストの冥府降下)
コーラ修道院
-ネット検索-

「キリストの冥府降下」はビザンチンに特有のテーマで、キリストが冥界へ降りて死者を救うことを表している。

 街へ出てグランドバザールへ向かう。道々、屋台のアイスクリーム屋で買った「のびる」アイスクリームをいただく。これが美味しい!屋台のお兄ちゃんの、「のびーる」パフォーマンスは傑作だ。しかし今日も暑い!。

のびる、アイスクリーム

グランドバザールは高級品指向の場所とのこと、しかしニセモノも多いので注意と。イスラム教に改宗して苦労しながら働いてきたという日本人の若奥様のいるお店で、イスタンブールの人気サッカーチーム「ガラタサライ」のユニフォームを購入。(ニセモノなので安い;ガラタサライには、後年日本代表の長友選手が加入して活躍)

ガラタサライ時代の、長友選手

15年前にトルコにいる旦那さんのもとへ嫁いできたという奥様 「日本語で、こうして話せるのは楽しいわ・・」「昨日は大阪の方が来たし・・」「この方(私のこと)、サッカーをやるんですって」と店にいたおじいさんへ。おじいさん「オレはトルコ代表だったんだぞ(奥様通訳)」・・・ホントならスゴイ!けど、

グランドバザール

 

つづく、その⑤(ハマム体験、ベリーダンス