イタリア旅行記 その⑧(バチカン、ローマ)

イタリア旅行記 その⑧(バチカン、ローマ)

平成14年(2002年)8月9日~16

(記録)令和5年(2023年)3月

(追記)令和5年(2023年)6月

takachan

 

(13日)今日はフィレンツエをあとにローマ・バチカンへ。早朝4:00AM起床、5:00AM出発。バスの車窓からねぼけ眼で見る幻想的な朝もやと、そこに浮かぶ田園風景。途中のオートグリルで水を補給。

バス出発、早朝5:00AM

朝もやの、高速道路(ローマへ)

オートグリルにて

ローマに到着、ASローマの本拠地スタジオ・オリンピコだ。

スタジオ・オリンピコ

ローマでのメインガイドの高知氏登場、(シシドジョー似だ)講談調の名解説を聞きながらバチカン入場の行列の尻につく。暑くて、長ーい一日のはじまりだ。

今は世界中が夏休みで、しかも明日明後日はバチカンがお休みという最も混雑する日ということなのだ。

バチカンへむかう、観光客の行列 

バチカン市国、国旗

バチカンすなわちバチカン市国は、ローマ市内にありローマ教皇によって統治されるれっきとした独立国だ。世界中のカトリック教会の総本山である。国家としての独立は1929年、面積は世界最小クラスの0.44km2。

教皇の座所であるサン・ピエトロ大聖堂は二代目の建物で1626年の竣工、教皇の住むバチカン宮殿、バチカン美術館などが併設されている。警備を担当するのは、永世中立国のスイスの衛兵たちだ。

たしかに世界中から集まった観光客であふれかえっている状況ではあるが、思いのほか早く10:30AMには入場することが出来てホっとする。きれいなロビーからサン・ピエトロ大聖堂のドームを望む。

サン・ピエトロ大聖堂

まずはバチカン美術館の見学から。

ジョット、・・・、ラファエロといった名画の数々を高知氏の名解説を聞きながらまわる。廻廊の装飾の見事さに目をみはる。

バチカン美術館の、壁画

同 上

同 上

システィーナ礼拝堂の中へ入ると、そこには大壁画群が現れる。ミケランジェロによる天井画の大作「最後の審判」が眼前に、それを鑑賞する人人人・・・の群、その熱気。

最後の審判ミケランジェロ
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「ここに長くいると、気が狂いそうになります・・」と高知氏。たしかにこの熱狂!?の中に留まればさもありなんという感をいだく。仮に誰もいない静謐な空間でこの壁画と対峙することがあれば、また違った印象をもつことになるのであろうか? 立ち止まってゆっくり鑑賞することもならず、人の波にズンズン押し出されるかたちで礼拝堂をあとにする。

つづいて聖なる水で口をすすぎ、サン・ピエトロ大聖堂の内部へ。圧倒される大空間だ。ミケランジェロの彫刻の傑作、ピエタを間近に観る。その存在感。外に出れば、青空のもとの大広場。放射状に配置された聖人たちの像と列柱の配列は壮観だ。スイスの衛兵たちのカラフルな制服が、青空と白い大理石の建造物に映える・・・。

聖なる水

サン・ピエトロ大聖堂、内部

同 上、ドームの内側

ピエタミケランジェロ
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同 上、大広場

同 上

カラフルな、スイスの衛兵

(追記)現在のサンピエトロ大聖堂は2代目にあたる。初代の建築はキリスト教を公認したコンスタンティヌス1世によって、聖ペトロの墓を参拝するための殉教者記念教会堂として4世紀に建築されたものであった。また同時期には同じくコンスタンティヌス1世によって聖パウロの墓を祀る聖堂として建てられた、聖パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂がある。いずれの建築もバシリカ式の長方形の教会建築であり、その左右の側廊には初期キリスト教の壁画の数々が飾られていた。しかしながらその後の老朽化や火災などによる大きな損傷を経て、現在の大聖堂はいずれも後年に再建されたものであり、側廊を飾っていた初期キリスト教の絵画群は失われてしまったのであった。

こうした環境下、初期キリスト教絵画をほぼそのままの形で鑑賞することが出来る貴重な教会として、ドイツ・バイエルン州にあるザンクト・ゲオルク聖堂とイタリア・エミリア=ロマーニャ州にあるサンタ・ポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂があげられる。 (詳細略)

ザンクト・ゲオルク聖堂
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同 上、壁画
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初期キリスト教絵画の特徴は「字を読めない人たちにもキリストの教えを正確に伝える」という目的によって、旧約聖書新約聖書の各場面を何枚もの絵画で漏らさず表現したところにあった。これがルネッサンス期、ゴシック期、バロック期と経るにしたがい、絵画で描かれる対象は代表的なあるいは一部の場面に特化していったのである。

(NHK文化センター講座「初期キリスト教時代の絵画と彫刻」講師:玉川大学教授小倉康之氏 2023.6.27)

サンタポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂
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同 左、壁画
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バスへもどり、ローマ市内を少しまわりながらレストランVIA BUCCARIへ。美味しいミネストローネ&ピザをいただきながら、圧倒的なバチカンの印象についてメンバーとの会話もはずむ。ここよりバスでローマの玄関口、テルミニ駅近くのホテル・マディソンに到着。私も家内もいささかバテ気味につき、部屋でしばし小休止。

 ホテル・マディソン

夕刻 意を決して外出し、ローマの街なか散策に。外へ出ればそこはローマ!!やさしい夕陽の光をあびて、たちまち元気が戻る。まずはテルミニ駅へ行ってみる。駅のホームでは、ペルージャ行きの列車が発車時刻を待っている。・・・ペルージャといえば、そう中田英寿はやはりさすがなのだ!・・・駅の地下街をブラブラする。本屋で立ち読み(読めないが)し、せっかくなので一冊買ってみる。買ったのは、フィレンツエの盟主メディチ家最盛時の当主 ロレンツォ・デ・メディチの伝記本。

夕方の、テルミニ駅前広場

テルミニ駅のホーム、ペルージャ行き列車 

同 上、行き先表示版

ASローマ時代の、中田英寿
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テルミニ駅、地下街にて

地下街の、書店
-手振れ気味ご容赦-

夕方のローマの街を少し味わったところで、夕食のレストラン、リストランテMinoへむかう。サルティンヴォッカ(*)&イタリアワインで乾杯!カンツオーネのひき語りで盛り上がる。・・・

*サルティンヴォッカとは、仔牛肉・鶏肉・豚肉などに生ハムとセージの葉を乗せた料理:イタリア語で「口に飛び込む」の意味で、すぐ簡単に出来る料理ということ(ウィキペディア

サルティンヴォッカの一例

同 上

ノリノリの、カンツオーネ

メンバーの皆さんにもさすがにお疲れの様子がみられるものの、やはり興奮気味でもあり、会話がはずむ。結婚20周年の記念旅行というカップルが3組も(我々は、もうすぐ22周年なり)・・・。

 

さてtakachanが推薦するイタリア料理店「クアットロマーニ82」、前回のご紹介で反響をいただき有難うございます。今回はいただいたほかのメニューもいくつかご紹介してみましょう。

生ハム
-上にふわふわのモッツァレラチーズとトマト-

黒トリュフたっぷりのスパゲティ
-アルデンテのパスタが最高-

くわしくは添付のホームページをご覧ください。

quattromani82.com

restaurant.ikyu.com

是非ご予約のうえ、食べに行ってみてください。

なお現在、営業はディナーのみです.

 

 

つづく、次回その⑨(ローマⅡ)