ス ペ イ ン旅行記(付 カタールW杯観戦記)その⑤(コルドバ)

ス ペ イ ン旅行記カタールW杯観戦記)その⑤(コルドバ

平成25年(2013年)8月17日~24日

令和4年(2022年)11~12月 

令和5年(2023年)7月(追記)

takachan

(21日)ホテルの朝食は、美味しくて食べ過ぎ気味。今日は朝からバスでコルドバへ向かう。鉄道線路沿いの道を走るが、本数が少ないのか列車の姿をみない。コルドバに到着、グアダルキビール川にかかる石造りの橋を渡って旧市街へ入る。メスキータ、それは8世紀後半にイスラム教のモスクとして建設され、レコンキスタのすえカトリック教徒が権力をにぎった13世紀からは内部に礼拝堂などが設けられキリスト教の教会となった。正式名称は聖マリア大聖堂である。イスラム教時代のモスクが大聖堂の 

橋を渡って、コルドバ旧市街へ 

メスキータの内部

一部として現在でも使用されているため、歴史・宗教・文化の不思議な融合を感じさせるユニークな空間を形成している。ほの暗い中に林立する赤、白、黄の縞模様の柱、柱、柱、・・・キリスト教の祭壇、ステンドグラス・・・。中庭のミナレット(モスクの尖塔)と緑の木々が青空に映えている。

(追記)NHK文化センター町田教室講座「ロマネスクの美術と建築-サンティアゴ巡礼路の教会堂-」 講師:玉川大学教授小倉康之氏(2023.7.25)より・・・レコンキスタすなわちキリスト教徒によるイベリア半島イスラム教国家からの国土回復運動によって、ナスル朝というイスラム国家は消滅した。しかしながらキリスト教徒たちは、すぐれたイスラム芸術や技術を破壊あるいは捨て去るのではなく、そこから学びかつまたイスラムを通じてギリシャ・ローマを取り戻すことによって、ロマネスクへとつながる新たな芸術を生み出していったのである。

レコンキスタの進展に伴って興ったサンティアゴ巡礼は、宗教的な目的を達成するための巡礼行為であると同時に、そこで栄えていた他国の文化・文明を母国のために役立つものとして視察し持ち帰るための行動でもあった。その具体的成果として、巡礼路に建設された多くの教会堂建築がこの講座では紹介された。この旅行記で訪れたコルドバのメスキータをはじめとした寺院もそうした事例であり、またこのあと訪れるトレドにおけるクリスト・デ・ラ・ルス聖堂、サンティアゴ・デル・アラバル聖堂などの教会建築なのである。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼:同教会にはエルサレムで殉教した聖ヤコブの墓があるとされている。聖ヤコブキリスト教国家の守護聖人であり、レコンキスタにおいてもキリスト教側の敗色濃厚なおりに、騎士姿で現れてこれを救い明日の勝利を予言したとされている。サンティアゴ・デ・コンポステーラ、ローマ、エルサレムキリスト教の三大巡礼地となっている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ

サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路

 昨日ほどではないが、今日も暑くなってきた。ユダヤ人街の一角を散策し、細かい石だたみの小径をくねくねと歩いてゆく。お土産物屋に入り、ちょっとしたタイルの置物を買って代金(11ユーロ)を20ユーロで支払うと、お店の家族全員総出でおつり(9ユーロ)の計算、ありがとうございました。昼食はTABERNA ANDALUZ、美しい中庭に面した席で白ワインとレモンスカッシュ(家内)で乾杯!美味しいスープと、生ハム入りのなんとかコロッケ(ユダヤ料理)がなかなかいける。フラメンコ・ギターの演奏サービスに、思わずチップをはずむ。店内のカラフルな装飾も素敵だ。

 コルドバ、旧市街 

レストラン、生ハム(生産地認証付き)

 午後は再びバスで、ラ・マンチャ地方へ。ラ・マンチャとは、スペイン語で乾いた土地を意味するとのこと。どこまでも続くオリーブ畑に、牧草を食む牛たちの群、たまに近代的な工場が点在している。途中、エキストラバージン・オリーブオイル&石鹸を購入。スペインはイタリアと並んで、オリーブオイルの一大生産地だ。コンスエグラの丘の11基の風車。白い風車小屋に青い屋根、大きな風車がゆっくりとまわる、なかなか味のある風景だ。風車といえば、最近日本でも目立って建設されるようになって

コンスエグラの丘の、風車

きた風力発電用の風車があるが、まったく周囲の景観にそぐわない感がある。いっそこんな形にしては、というのはちょっと乱暴か・・・。丘のふもとの街は、シエスタ中なのかひっそりとしている。そんな街にも、緑の芝生のサッカー場と教会が必ずある。

シエスタ中?の、街の中
(バスのウィンドウ越しで画面が青味がかっている)

 バスはいよいよスペインの首都、マドリードに近づいていく。やはりここは大都会だ、鉄道線路には列車がいそがしく走っている。夕食はスペイン・ビールと中華料理。n H HOTEL、ここもなかなかGoodなホテルだ。予約しておいた、レアル・マドリードのチケットをゲット。参加は10名。部屋のテレビをつけると、スペインスーパーカップアトレチコ・マドリードvsバルセロナの試合を中継中。FCバルセロナのメッシ、ネイマールが登場だ。

 

カタールW杯日本の第3戦(12月2日)無敵艦隊:スペイン戦、日本は再び強豪を相手に鮮やかな逆転勝利を飾った!スペインが8割近くボールを保持した前半、日本はかろうじて失点を1点におさえて折り返した。すると後半開始早々シフトチェンジした日本は、前線からの強烈なプレッシングを繰り出すとともに、森保監督が送り出した交代選手がたて続けの連続得点を演出して一気に試合をひっくり返し

田中 碧の逆転弾(スペイン戦)

たのである。同点弾となった堂安の強烈なファーストシュート、そしてゴールラインぎりぎりから諦めずにボールを折り返した三苫のプレーが田中 碧の逆転ゴールに結びついた。このプレーの判定には本大会から導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)システムがミリ単位の精度で貢献した。

VAR判定でオンラインの、三苫のプレー

結果日本の属するE組の結果は日本が1位、スペインが2位での決勝トーナメント進出。ドイツ、コスタリカが敗退という結果となった。トーナメント1回戦の日本の相手はクロアチア、スペインはモロッコとの対戦となった。この旅行記と並行して書き進めるのにマッチしたベストな状況だ。日本、スペインともに頑張れ!)

 

つづく(次回、マドリード、トレド)