東京の酒蔵めぐり 旅日記 その⑤(福生:田村酒造場)
令和2年(2020年)8月24日~26日
記録:令和6年2月
takachan
(26日)今朝も美味しい朝食をいただき、おくたま路をあとにする。
ここからはホテルのマイクロバスで、青梅駅まで送っていただく。
到着した青梅市は「昭和の街」と銘打って、街なかに様々な展示物などがある。(昨年夏にくわしく見学した;また別の機会にご披露したい)
青梅からは中央線で福生まで移動、福生には今回の旅の三つ目の酒蔵「田村酒造場」がある。福生駅より「田村酒造場」を目指して歩く。
途中「田村」の表札の家が多い。この地域の大地主のようだ。極め付きが明治三十五年建築登録有形文化財「田村家住宅」。公開中ということで、見学をさせていただく。
縁側、縁の下、土間のある懐かしい造りの平屋住宅だ。和室が欄間をはさんで田の字に配置されているのも古い日本家屋の特徴だ。主人夫婦の部屋と、女中部屋が明確に区別されてもいる。昭和の時代には、こうした日本家屋がまだまだ多数残っていた記憶がある。
たどりついた田村酒造場は、特に見学客の姿もなく静かに稼働中だ。醸造所の内部はやはり見学できないので配置された建物の周りをじっくりとめぐって歩く。ここも上皇陛下ご夫妻がかつて訪問された場所で、その際のお写真が展示室に飾ってある。
「田村酒造場」のお酒の銘柄は「嘉泉」、この旅のおわりに三種類の「嘉泉」四合ビンを購入。自宅でいただくのが楽しみだ。
*小冊子「日本酒ほろ酔ゼミナール」より:その③日本酒の80%は水:もうヒトリ大事な主役は「水」です。多くの酵素の働きで、原料米が酒になるプロセスは、すべて水の中で行われるので、水の良否は酒質に大きく影響します。有害成分が少なく有効成分が多いほど仕込水としては理想的です。有害成分の最も困った存在が鉄分です。鉄分があると酒の色を濃くし香味も悪くします。その他マンガン、亜硝酸、アンモニア、有機物などを含んだ水も酒造りには不適です。
こういう事情から、造り酒屋では毎年仕込みに入る前に自家の水質検査を行って神経をとがらせています。一方酒造りに有効な成分は、麹菌や酵母の増殖を助ける適量のカリウムやリン酸、マグネシウム、カルシウムなどの無機物、クロール(塩素イオン)です。
今回の東京の酒蔵めぐりの旅、なかなか味わいのある旅であった。また良い旅をしよう。
(参考)田村酒造場のホームページ
つづく、次回その⑥(面白 写真編)
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