平成14年(2002年)8月9日~16日
(記録)令和5年(2023年)3月
takachan
ピサからバスにてフィレンツェへむかう。ズボンとクツの中はまだビタビタの状態だ。着いたフィレンツェではまったく別世界のような晴天に。旧市街にあるメディテラネオ・ホテルにチェックイン。
着替えてサッパリしたのち、再びバスでアルノ河を渡りミケランジェロ広場へ。ここから望むフィレンツエの街並みは、これぞまさしく絶景だ!ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂;別名 花の聖母マリア大聖堂)を中心とした教会群、家々の茶色い屋根、屋根、、しばし無言でこの景色に見とれる。
フィレンツエのガイドは鈴木ソノコ似の日本人 小池さんと、イタリア人のエルビーナさん。バスにて旧市街へもどり、徒歩でアカデミア美術館のわきを抜け、さらに長いくねくねとした路地を抜けると、そこにドゥオーモが。ここは人人人・・・だ。行列に並んでドゥオーモの中へ。ミラノのゴシック建築とはまた趣を異にする、ルネッサンス様式の教会だ。内部はおごそかで神聖な空間だ。
ドゥオーモの周辺は様々な人々であふれかえっている。地元の人や観光客に交じって、ジプシーとおぼしき人たちが大勢 教会の壁面近くに腰かけたりたむろしたりしている。中には赤ん坊をかかえた婦人たちも。(なんとこれは自分の子供ではなく、物乞いのための道具なんだとか)
土産物売りの声もひびきわたる。その中を観光客を乗せたきらびやかな馬車が、人ごみをかきわけて通り抜けていく。これが写真や映像からだけではわからない、イタリアの観光地の実際の姿なのだろう。なにやら複雑な感情にもひたりながら、先へ進む。
シニョーリア広場からウフィツィ美術館へむかう。ここは元祖ギャラリーとも言われている場所とのことで、中には有名な絵画、彫刻などが並んでいる。
初期ルネッサンス絵画から、小池さんの名解説を聞きながらまわる。ジョット、フランチェスカ、ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、・・・。ボッティチェリの「ビーナスの誕生」「春」、ダヴィンチの「受胎告知」などを眼前に。
2階のギャラリーにはローマ帝国歴代の皇帝の像などが無造作に並んでいる。途中寄ったお手洗いの窓からも、フィレンツエの素朴な家並みが見渡せる。
*ヴァザーリの回廊:メディチ家がヴェッキオ宮殿からピッティ宮殿までを一度も地上に降りることなく移動するためにつくった回廊
金細工の店が立ち並ぶポンテ・ヴェッキオ(ヴェッキオ橋)の人ごみの中をぬって、眼下のアルノ河の河畔経由でホテルへもどる。しかし、今日は歩いた!! それに盛りだくさんな見どころ満載の一日であった。
夕食はホテルにてにぎやかなアメリカ人観光客たちと一緒に、チキン&キャンティ(赤のハウスワイン)にて乾杯!
(付録②)塩野七生氏の描いたフィレンツエの世界からその一節・・・
「わが友マキャベッリ-フィレンツエ存亡-」より:フィレンツエ人は、ヴェネツイアの政体を参考にはしたものの、ヴェネツイア人の精神は参考にはしなかったのである。・・・(塩野氏の都市国家「フィレンツエ」に対する見方は、いささか手厳しい。)
つづく、次回その⑥(シエナ)